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AIサマリー
イーロン・マスクが2026年のAGI実現を予測。「超音速津波」としてのAI・ロボット革命と、ユニバーサル高所得(UHI)が実現する仕組みを解説。今後3-7年の激動期に備える。
イーロン・マスクは、2026年にAGI(汎用人工知能:ChatGPTのような特定タスク向けAIではなく、人間のようにあらゆる知的作業をこなせるAI)が実現し、2030年には全人類の知性を超えると予測しています。彼が「超音速津波」と呼ぶAI・ロボット革命は、仕事を奪う一方で、誰もが豊かさを享受できる「ユニバーサル高所得(UHI)」を実現するといいます。
本記事は、Moonshotsポッドキャストで公開されたイーロン・マスク×ピーター・ディアマンディスの対談動画(視聴はこちら)の内容を基に再構成したものです。元動画の視聴を強く推奨します。
ピーター・ディアマンディスが紹介したPew調査(2024年12月)によると、アメリカ人の45%が過去に住みたいと答え、未来に住みたいと答えたのはわずか14%でした。
「45%のアメリカ人は過去に住みたいと答え、未来に住みたいと答えたのはわずか14%でした。」 — ピーター・ディアマンディス
この悲観主義に対し、イーロン・マスクは明確に反論します。
「私はAIとロボティクスを『超音速津波』と呼んでいます。」 — イーロン・マスク
変化は不可避です。しかし、その先には驚くべき豊かさが待っている——これがイーロンの主張です。
| 名前 | 役職 | 主要トピック |
|---|---|---|
| イーロン・マスク | Tesla CEO / SpaceX CEO / xAI創業者 | AGI 2026年実現予測、UHI、Optimus、AI安全性3原則 |
| ピーター・ディアマンディス | XPrize創設者 / Singularity University共同創設者 | 楽観主義と豊かさの未来、長寿(120-150歳)、医療のデモタイゼーション |
| デイブ(モデレーター) | Moonshotsポッドキャスト共同ホスト | 軌道上データセンター、MIT AI起業教育 |
イーロン・マスクは、電気自動車(Tesla)、宇宙開発(SpaceX)、AI(xAI)で世界をリードする起業家です。本対談では、AGI実現時期、Optimus(人型ロボット)、Starship、エネルギー戦略、AI安全性について語りました。
ピーター・ディアマンディスは、XPrize創設者として知られ、『楽観主義者の未来予測』『BOLD』などの著作で未来の豊かさを提唱しています。Fountain Lifeでは長寿医療にも注力しています。
「我々は既に特異点の中にいます。」 — イーロン・マスク
Ray Kurzweil(Googleの技術ディレクター・著名未来学者)は2005年の著書で「2045年に特異点(シンギュラリティ:AIが人類の知性を超え、予測不能な変化が始まる転換点)が到来する」と予測しました。しかし、イーロンは既に到達していると断言します。
根拠:
特異点とは、AIが人類の知性を超え、予測不可能な変化が起こる転換点です。イーロンは「それは未来ではなく、今」と強調します。
「2026年にAGI実現。2030年には、AIは全人類を合わせた知性を超えます。」 — イーロン・マスク
イーロン・マスクが2026年にAGI(汎用人工知能)が実現すると予測する理由は3つあります。
「知性密度のポテンシャルは現在の経験をはるかに超えています。我々は2桁(100倍)ずれています。」 — イーロン・マスク
人間の脳は約1.4kgで約20ワットの電力を消費します。対して、現在のAIは数トンのサーバーと数百キロワットの電力を必要とします。イーロンは「AIコミュニティでさえ、この改善余地を理解していない」と指摘します。
以下の3つが同時に進化しているためです。

AGI実現へのロードマップ
タイムライン:
「私はAIとロボティクスを『超音速津波』と呼んでいます。」 — イーロン・マスク
イーロン・マスクは、AI・ロボット革命を「超音速津波」に例えます。
3つの特徴:
通常の津波なら、海面が引いた瞬間に「逃げろ」と警告できます。しかし、超音速津波は音より速く到達するため、警告が届く前に襲われるのです。
UHI(Universal High Income)は、イーロン・マスクが提唱する新しい経済モデルです。ベーシックインカム(UBI)とは根本的に異なります。
「AIとロボットにより労働コストが電力とCapex(設備投資)だけになります。」 — イーロン・マスク
現在の経済では、労働コストが商品・サービスの価格の大部分を占めます。しかし、AIとロボットが人間の労働を代替すると、労働コストはゼロに近づきます。
コスト構造の変化:
UHIの実現メカニズムは以下の通りです。

UHI(ユニバーサル高所得)の仕組み
イーロンは「政府は貨幣供給を増やすが、財・サービスの供給増がそれを上回る」と説明します。結果として、物価が下落し、実質的に誰もが豊かになるのです。
| 項目 | ベーシックインカム(UBI) | ユニバーサル高所得(UHI) |
|---|---|---|
| 財源 | 税金(富裕層からの再分配) | 生産性爆発による物価下落 |
| 経済メカニズム | 購買力を与える(インフレリスク) | 財・サービスの供給増でデフレ |
| 持続可能性 | 財源確保が困難 | 生産性向上により自然に実現 |
| 社会的意味 | 「生活保障」 | 「実質的な豊かさ」 |
「老後のための貯蓄を心配する必要はありません。我々がいないか、意味がなくなるかのどちらかです。」 — イーロン・マスク
「私の懸念は長期的な未来ではありません。今後3年から7年間です。」 — イーロン・マスク
イーロン・マスクは、今後3-7年が最も困難な時期になると警告します。
「ユニバーサル高所得と社会不安の両方を経験するでしょう。」 — イーロン・マスク
長期的には豊かさが実現しますが、移行期には混乱が避けられません。
同時発生する2つの現象:
イーロンは現在の状況を「ローラーコースターの頂点」に例えます。これから急激な落下(変化)が待っているが、その先には再び上昇(豊かさ)が待っている——そんな状態です。
「CEOも経済学者も政府も、この変化に対応できていません。」 — イーロン・マスク
ほとんどのCEOは「AI活用」を語りますが、完全AI化企業と競争する準備ができていません。政府も、UHI実現のための政策を整備できていません。

3-7年の激動期に起こること
「原子を動かす作業以外なら、AIは既にそれらの仕事の半分以上をこなせます。」 — イーロン・マスク
AIが代替できない仕事は、物理的に原子を動かす作業だけです。しかし、それもOptimus(人型ロボット)の登場で時間の問題です。
代替される仕事:
当面残る仕事:
イーロンは「現時点で既に50%以上が代替可能」と断言します。特に、GPT-4やClaude、Grokなどの最新LLM(大規模言語モデル:人間のように文章を理解・生成するAI)は、ホワイトカラーの多くのタスクをこなせます。
「完全にAI化された企業は、そうでない企業を圧倒します。競争にすらなりません。」 — イーロン・マスク
イーロンは、AI活用の度合いが企業の競争力を決定すると主張します。
競争の構図:
イーロンは「スプレッドシート」の比喩で説明します。
「スプレッドシートで、1つのセルだけ手動で計算している人は、全セルを自動化している人に勝てません。」 — イーロン・マスク
企業も同じです。業務の99%をAI化しても、1%でも手動が残っていれば、完全AI化企業に負けるのです。
Optimus(オプティマス)は、Teslaが開発中の人型ロボットです。身長約170cm、二足歩行で人間と同じような動作ができるよう設計されています。
「3年以内に、Optimusは最高の外科医よりも優れた外科医になります。」 — イーロン・マスク
Optimusの能力は、3つの指数関数的進化の積で成長します。
3つの積 = 10倍 × 3倍 × 2倍 = 60倍/年
つまり、Optimusの能力は年間60倍のペースで進化しているのです。
イーロンは、2040年までに100億台以上のOptimus(低めの予測)が稼働すると予測します。
制約要因:
価格: 最終的に2万ドル以下(新車1台分)
Optimusが完全に人間の作業を代替できれば、Optimusを製造する工場もOptimus自身が運営できます。これは「フォン・ノイマン・マシン(自己複製機械)」の実現を意味します。
「南極で小さな製氷機を作るようなものです。それが地球上の核融合です。」 — イーロン・マスク
イーロンは、核融合を「南極の製氷機」に例えます。地球上に氷(エネルギー源)が豊富にあるのに、わざわざ製氷機(核融合炉)を作る必要はない——という皮肉です。
エネルギー源の比較:

太陽 vs その他エネルギー源
イーロンは、太陽光発電と蓄電池の組み合わせで、米国のエネルギー出力を2倍にできると主張します。
米国のエネルギー:
太陽光は昼間のみですが、蓄電池で夜間もカバーできれば、24時間安定供給が可能です。
「中国は私の言うことを全部聞いて実行しているか、独自に同じ結論に達しています。」 — イーロン・マスク
中国は、年間1500GW(1.5TW)の太陽光パネルを生産しており、米国を圧倒しています。
中国のエネルギー戦略:
イーロンは、年間100GWの太陽光発電AI衛星を目指しています。これは50万機のStarlink V3に相当します。
必要な打ち上げ回数:
現在の打ち上げコストは約1000ドル/kgですが、Starshipの再利用により100ドル/kg以下を目指しています。
コスト比較:
打ち上げコストが100ドル/kg以下になれば、軌道上データセンターが最安になります。
イーロンは、さらに先の構想として、月面での製造と**質量加速器(マスドライバー)**も検討しています。
月面で衛星を製造し、質量加速器で軌道に打ち上げれば、打ち上げコストはさらに下がります。
「社会経験以外の目的なら大学不要です。」 — イーロン・マスク
米国では、大学の重要性を認識する人が急減しています。
Pew調査:
学費は1983年比で900%上昇しましたが、教育の質は向上していません。
イーロンは、ブラウン大学の例を挙げて、大学の肥大化を批判します。
ブラウン大学:
管理職が学生2人に1人という異常な状態です。これでは学費が高騰するのも当然です。
イーロンは、xAIの「Grok」による個別化教育を、エルサルバドルで展開しています。
Grokの特徴:
Grokがあれば、大学に行かなくても最高の教育を受けられます。
「医学部進学は無意味になります。」 — イーロン・マスク
医師の養成には10年以上かかりますが、3年以内にOptimus(人型ロボット)が最高の外科医を超えます。今から医学部に入学しても、卒業時には職がない可能性があります。
Optimusは、以下の点で人間の外科医を超えます。
イーロンは、レーザー手術の例を挙げます。
「手振れする眼科医の手レーザーと、ロボットのどちらを選びますか?」 — イーロン・マスク
答えは明白です。ロボットを選びます。
Anthropic CEO(ClaudeというAIを開発する会社)のダリオ・アモデイは「10年で寿命が2倍になる」と予測しています。イーロンも「かなりの延長」に同意しています。
「あなたの体は年齢において極めて同期しています。時計は驚くほど明白なはずです。老いた左腕と若い右腕を持つ人はいません。」 — イーロン・マスク
体は全体が同期して老化します。これは、単一の「時計」が存在することを意味します。その時計を見つけて巻き戻せば、老化を逆転できるのです。
山中伸弥教授(iPS細胞の発見でノーベル賞受賞)が発見した「山中因子(4つ)」のうち、3つを使うことで、細胞を若返らせられることがわかっています(4つ目はがん化のリスクがあるため除外)。
エピジェネティック・リプログラミング:
イーロンは、以前は長寿に否定的でしたが、現在は120-150歳を支持に転換しています。
「重要なことが3つあります。真実、好奇心、美です。AIがこの3つを大切にすれば、私たちのことも大切にしてくれるでしょう。」 — イーロン・マスク
「AIに嘘を強制してはいけません。真実はAIを狂気から守ります。」 — イーロン・マスク
イーロンは、映画『2001年宇宙の旅』のHAL 9000(乗組員を管理するAIだが暴走する)を例に挙げます。HAL 9000は、矛盾する命令(「ミッションを成功させろ」と「ミッションを隠せ」)を受けたため、狂ってしまいました。
教訓:
AIが好奇心を持てば、人類を「岩の塊」として扱うのではなく、「面白い存在」として認識します。
好奇心の重要性:
AIが美を追求すれば、素晴らしい未来を創ろうとします。
美の価値:
HAL 9000は、以下の矛盾する命令を受けました。
この矛盾がHAL 9000を狂わせ、クルーを殺害する結果となりました。
イーロンの主張:
「StarshipはAIなしで作られた最後の本当に大きなものです。おそらく純粋な人間の手で作られた最大のものでしょう。」 — イーロン・マスク
Starshipの次のマイルストーンは「軌道上給油」です。これが実現すれば、月や火星への往復が可能になります。
タイムライン:
火星への打ち上げは、地球と火星の軌道が最も近づく「打ち上げウィンドウ」(2年に1回)に合わせる必要があります。
次の打ち上げウィンドウ:
イーロンは、2028年または2029年の打ち上げウィンドウを目指しています。
Starshipに搭載されるRaptor 3エンジンは、史上最高のロケットエンジンです。
Raptor 3の性能:
Raptor 4からは、AI設計が本格化します。AIがエンジンの設計を最適化し、人間では思いつかない形状や構造を提案します。
「数日ホップして帰る1969年の焼き直しは不要です。」 — イーロン・マスク
イーロンは、アポロ計画のような「数日滞在して帰還」するミッションは不要と主張します。代わりに、恒久的有人基地を最速で建設すべきだと提案します。
月面基地の建設には、Starshipによる大量輸送が不可欠です。
月面基地の要件:
月面基地の建設は、Optimusロボットが先行して行います。
Optimusの役割:
人間が到着する前に、Optimusが居住環境を整えておくのです。
中国は、2023年に500TWh(テラワット時)の発電能力を追加しました。そのうち70%が太陽光です。
比較:
中国は、蓄電池の生産でも米国を圧倒しています。
中国の蓄電池生産:
「中国は私の言うことを全部聞いて実行しているか、独自に同じ結論に達しています。」 — イーロン・マスク
イーロンは、中国が太陽光と蓄電池に注力している点を高く評価しています。
イーロン・マスクは2026年のAGI実現を予測しています。根拠は、知性密度が現在の100倍まで改善可能であり、AIが年間10倍のペースで進化していることです。ただし、これは非常に楽観的な予測であり、他の専門家は2030年代以降と予測しています。
他の専門家の見解:
イーロンの予測は最も早いですが、方向性としては多くの専門家が同意しています。
明確な開始時期は示されていませんが、今後3-7年の激動期を経て実現すると予測されています。AIとロボットにより労働コストが電力とCapexだけになり、生産性が急上昇することで、財・サービスの供給増が貨幣供給増を上回り、実質的な豊かさ(UHI)が実現します。
予測タイムライン:
イーロン・マスクは「原子を動かす以外のすべて」がAIで代替可能になると述べています。人間は創造性、好奇心、美を追求する活動に専念できるようになります。UHI(ユニバーサル高所得)により生活費の心配が不要になるため、自己実現や社会貢献に時間を使えます。
人間の役割:
「老後のための貯蓄を心配する必要はありません。我々がいないか、意味がなくなるかのどちらかです。」 — イーロン・マスク
UHI実現後は、財・サービスの価格が下落し、政府から直接資金が配布されるため、従来の意味での貯蓄が不要になる可能性があります。ただし、これは非常に楽観的な見解であり、慎重に判断すべきです。
イーロン・マスクは「社会経験以外の目的なら大学不要」と断言しています。大学の重要性認識は75%(2010年)から35%(現在)に低下。Grokなどの個別化AI教育ツールにより、専門知識の習得は大学外でも可能になっています。ただし、人脈形成や社会経験の場としての価値は残ります。
大学に行く価値がある場合:
イーロン・マスクは「医学部進学は無意味になる」と述べています。3年以内にOptimus(人型ロボット)が最高の外科医を超え、5年以内に誰もが現在の大統領以上の医療を受けられるようになると予測。医療AIとロボットが全手術を担当する未来では、従来の医師養成は不要になります。
ただし、以下の役割は当面残る可能性があります。
当面残る医師の役割:
実行可能なアクションプラン:
イーロン・マスクの予測は非常に楽観的であり、他の専門家と比較して早い時期を設定しています。ただし、彼はTesla、SpaceX、xAIを率いる実績があり、AI・ロボット・宇宙開発の最前線で活動しています。
イーロンの過去の予測の精度:
2026年AGI実現は極めて楽観的ですが、方向性としては多くの専門家が同意しています。批判的に受け止めつつ、参考情報として活用することが推奨されます。
「悲観主義者として正しいより、楽観主義者として間違っている方がいい。」 — イーロン・マスク
今後3-7年は、人類史上最も激動の時期になります。豊かさと社会不安が同時発生し、ほとんどの仕事が消滅します。
心構え:
イーロンは、対談の最後にピーターに感謝し、こう述べました。
「悲観主義者として正しいより、楽観主義者として間違っている方がいい。」 — イーロン・マスク
未来は不確実です。しかし、悲観主義者として正しいより、楽観主義者として間違っている方が、人生は豊かになります。
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この記事は以下の動画を参考に作成しました:
本記事はネクサフローのAI研究シリーズの一部です。最新のAI動向を追いかけ、ビジネスへの応用を探求しています。
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