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ホーム/ブログ/Marc Andreessen語る「AI革命はまだ序盤」トリリオンダラー級の未解決問題【a16z AMA 2025】
B!
最終更新: 2026/01/16

Marc Andreessen語る「AI革命はまだ序盤」トリリオンダラー級の未解決問題【a16z AMA 2025】

Marc Andreessen語る「AI革命はまだ序盤」トリリオンダラー級の未解決問題【a16z AMA 2025】
AIビジネス投資

AIサマリー

a16z創業者Marc Andreessenが明かすAI市場の未来。DeepSeek等中国勢の台頭、usage vs value-based pricing、大モデル vs 小モデル論争、規制問題まで。前例のない成長率とトリリオンダラー級の未解決問題を徹底解説。

目次
この記事でわかること基本情報Marc Andreessenとは?Netscape創業者からa16z共同創業者へAI時代の代表的投資家AI革命の規模と現在地「人生で最大の技術革命」ChatGPT登場から3年、まだ序盤前例のない収益成長率トリリオンダラー級の未解決問題「答えではなく、質問」の意味証明されれば参入障壁は低い主要な未解決問題リストAIビジネスモデル論争:usage-based vs value-based pricingインフラ層の従量課金モデルアプリケーション層の価値ベース価格設定月額200-300ドルの高価格帯実験人間の労働価値を基準にした価格設定大モデル vs 小モデル論争god models(超大規模モデル)の役割6-12ヶ月で小モデルが追いつくパターン中国Kimi/DeepSeekの衝撃コンピュータ業界の歴史との類似オープンソース vs クローズドソースまだ決着していない戦いオープンソースの利点(教育・知識拡散)クローズドソースの利点(最先端性能)両方が共存する未来中国との競争事実上「米国 vs 中国」の二強中国主要AI企業(3-6社)DeepSeekの急速な成長(12ヶ月でOpenAIレベル)中国の存在が米国規制を抑制規制問題:連邦 vs 州レベルの混乱連邦レベル:中国競争意識から規制リスク低下州レベル:1200以上の法案提出カリフォルニア州SB1047の危険性オープンソース開発者への下流責任問題AIの価格崩壊とムーアの法則AIコストはムーアの法則より速く下落単位コストの崩壊5年後のAIアクセス環境AIチップ競争:Nvidia独占から供給過剰へ現在のNvidia独占状態AMD、ハイパースケーラー自社開発、中国勢不足と供給過剰の歴史的パターンGPUは偶然の適合、専用AI設計チップの台頭AIアプリケーション企業の進化「GPTラッパー」批判の真実複数モデル併用(最終的に50-100モデル)自社モデル開発への後方統合Cursor等の代表例VC戦略:ポートフォリオアプローチの強み企業は単一戦略、VCは複数戦略に同時投資a16zの投資領域(全象限カバー)矛盾する戦略でも並行推進社会の受容:世論調査 vs 実際の行動調査では「パニック、雇用喪失の恐怖」revealed preferences(実際は全員使用中)日常生活への浸透例歴史的な新技術恐怖パターン欧州の自滅:EU AI ActEU AI Actが開発を事実上停止Apple、Metaも欧州でリリース控え「規制でリード」する姿勢への批判Mario Draghi報告書と見直し機運a16zの組織再編:AI特化体制2年前のAI中心再編AI波に乗ることはVC生存戦略よくある質問(FAQ)Q1. AI企業の収益成長はどのくらい速い?Q2. GPTラッパーは本当に価値がない?Q3. AIの価格はムーアの法則より速く下がる?Q4. 中国のDeepSeek/Kimiはどれくらいすごい?Q5. カリフォルニア州SB1047はなぜ危険だった?Q6. AIチップ不足はいつまで続く?Q7. AIは本当に雇用を奪う?Q8. revealed preferencesとは何?まとめ:AI革命はまだ序盤、これからが本番主要ポイントネクサフローの視点次のステップ参考リソース元動画関連リソース

a16z共同創業者Marc Andreessenが、AI市場の未来について率直に語った約1時間のAMAセッション。「これは人生で最大の技術革命。インターネットよりも大きい」と位置づけながらも、「ChatGPT登場から3年、まだ序盤」と冷静に分析します。

本記事では、このAMAから浮かび上がるAI市場の全体像を徹底解説します。

元動画: この記事は以下のAMAセッション(英語・約1時間)を基に作成しています。

全編を視聴したい方はこちら:YouTube: Marc Andreessen AI AMA 2025


この記事でわかること

  1. AI革命の規模と現在地: なぜ「人生最大の技術革命」なのか、なぜ「まだ序盤」なのか
  2. トリリオンダラー級の未解決問題: 答えではなく「質問」の意味
  3. ビジネスモデル論争: usage-based vs value-based pricingの本質
  4. 大モデル vs 小モデル: 中国Kimi/DeepSeekの衝撃と6-12ヶ月で追いつくパターン
  5. 中国との競争: 事実上の米中二強と規制への影響
  6. 規制問題: 連邦vs州レベルの混乱とSB1047の危険性
  7. VC戦略: a16zのポートフォリオアプローチ
  8. 社会の受容: 世論調査と実際の行動(revealed preferences)のギャップ

基本情報

項目内容
ソースYouTube AMA(約1時間)
話者Marc Andreessen(a16z共同創業者)
トピックAI市場動向、ビジネスモデル、競争環境、規制、投資戦略
カテゴリ対談解説
難易度中級-上級
読了時間20-25分

Marc Andreessenとは?

Netscape創業者からa16z共同創業者へ

Marc Andreessenは、シリコンバレーを代表するテクノロジー起業家・投資家です。1993年、22歳でNetscape Navigatorを共同開発し、インターネット革命の立役者となりました。Netscapeの大成功後、Ben Horowitzと共に2009年にAndreessen Horowitz(通称a16z)を設立。

a16zは現在、運用資産350億ドル超のVC企業として、Facebook(初期投資)、Airbnb、GitHub、Slack、Coinbase等に投資し、全て大成功を収めています。

AI時代の代表的投資家

2022年以降、a16zはAI分野に大規模投資を展開。OpenAI、Anthropic等の基盤モデル企業から、Cursor等のアプリケーション企業まで幅広くカバーしています。Marc自身も、AI技術・市場動向について積極的に発信し、業界に大きな影響力を持ちます。


AI革命の規模と現在地

「人生で最大の技術革命」

Marcは冒頭でこう宣言しました。

“

"This is the biggest technological revolution of my life. This is clearly bigger than the internet. The comps on this are things like the microprocessor and the steam engine and electricity."

「これは私の人生で最大の技術革命です。明らかにインターネットよりも大きい。これと比較できるのはマイクロプロセッサ、蒸気機関、電気のようなものです。」

— Marc Andreessen, a16z共同創業者

Netscape創業者として「インターネット革命」を牽引した彼が、AIを「インターネット以上」と評価する重みは計り知れません。

ChatGPT登場から3年、まだ序盤

興味深いのは、Marcがこの革命を「まだ序盤」と位置づけている点です。

  • 1943年: 最初のニューラルネットワーク論文
  • 1943-2022年: 80年間の研究期間
  • 2022年12月: ChatGPT登場
  • 2023-2025年: 急速な商用化
  • 現在: まだ3年目

「80年の基礎研究が結実してから、まだたった3年」というタイムスパンで見れば、確かに序盤です。

AI革命のタイムラインAI革命のタイムライン

前例のない収益成長率

Marcが最も強調したのは、AI企業の異常な成長速度です。

“

"This new wave of AI companies is growing revenue like just actual customer revenue, actual demand translated through to dollars showing up in bank accounts at an absolutely unprecedented takeoff rate."

「この新しいAI企業の波は、実際の顧客収益、つまり実需要がドルに換算されて銀行口座に入金される速度が、まったく前例のない離陸率で成長しています。」

— Marc Andreessen

なぜこれほど速いのか?

  • 消費者向け: 50億人のモバイルブロードバンドユーザーに即座にリーチ可能
  • 企業向け: ビジネス価値(顧客サービス向上、アップセル、チャーン削減等)が直接的に測定可能

従来の技術革命とは異なり、インフラがすでに整っている状態で新技術が登場したため、普及速度が桁違いなのです。


トリリオンダラー級の未解決問題

「答えではなく、質問」の意味

Marcは重要な指摘をしました。

“

"These are trillion dollar questions, not answers. But once somebody proves that it's capable, it seems to not be that hard for other people to be able to catch up, even people with far less resources."

「これらはトリリオンダラー級の『質問』であって、答えではありません。しかし誰かがそれが可能だと証明すると、他の人々、はるかに少ないリソースしか持たない人々でさえ、追いつくことはそれほど難しくないようです。」

— Marc Andreessen

この言葉が意味するのは:

  • AI市場には「これは可能か?」という未証明の問題が山積
  • その問題が「トリリオンダラー(数兆ドル)」級の価値を持つ
  • しかし一度誰かが証明すれば、追いつくのは容易

証明されれば参入障壁は低い

これはAI市場の重要な特性です。例えば:

  • OpenAIがGPT-4を発表 → 1年後にはLlama 3、Claude 3、Geminiが同等性能
  • DeepSeekがReasoningモデルを12ヶ月で開発 → OpenAI/Anthropicレベルに到達
  • 中国KimiがGPT-5級推論をMacBook 1-2台で実現

「最初の証明」には膨大な投資とリスクが必要ですが、証明後はオープンソース化や模倣で急速に民主化されます。

主要な未解決問題リスト

Marcが暗に指摘した「トリリオンダラー級の質問」の例:

  1. マルチモーダル統合: 視覚・聴覚・触覚を統合したAIは可能か?
  2. 継続的学習: デプロイ後も学習し続けるモデルは実現可能か?
  3. 推論の効率化: GPT-5級推論をスマホで実行できるか?
  4. 因果推論: 相関ではなく因果を理解するAIは可能か?
  5. 長期記憶: 数年単位の記憶を保持・活用するAIは?

これらが証明されれば、それぞれ数兆ドル規模の市場が生まれます。


AIビジネスモデル論争:usage-based vs value-based pricing

インフラ層の従量課金モデル

現在、インフラ層(AWS、Azure、OpenAI API、Anthropic API等)は**usage-based pricing(従量課金)**が主流です。

Usage-based pricingの特徴:

  • トークン数、API呼び出し回数で課金
  • 透明性が高く、予測可能
  • 顧客は使った分だけ支払う

問題点:

AIコストはムーアの法則より速く下落しているため、単価下落 = 収益減のリスクがあります。

アプリケーション層の価値ベース価格設定

一方、Marcが注目するのは**value-based pricing(価値ベース価格設定)**です。

Value-based pricingとは?

顧客が得る「価値」に基づいて価格を設定する方法。例えば:

  • AIが医師の仕事を代替 → 医師の時給(約100ドル/時)を基準に価格設定
  • AIが弁護士の仕事を代替 → 弁護士報酬(時給300-500ドル)を基準に
  • AIがエンジニアの仕事を代替 → エンジニア報酬を基準に

月額200-300ドルの高価格帯実験

実際に、一部のAI企業は月額200-300ドルの高価格帯サブスクリプションを実験中です。

なぜこの価格帯が可能か?

  • 人間の労働価値と比較すれば「格安」
  • 月額200ドルでも、フルタイム従業員(月給5,000-10,000ドル)の1/25-1/50
  • ビジネス価値が明確なら、企業は喜んで支払う
2つのpricing戦略2つのpricing戦略

人間の労働価値を基準にした価格設定

Marcは「人間の労働価値」を価格設定の基準にすることの重要性を強調しました。

従来の考え方(コストベース):

  • AIの実行コスト = 0.01ドル
  • マージン30% → 価格 = 0.013ドル

新しい考え方(価値ベース):

  • AIが代替する人間の労働価値 = 50ドル/時
  • 顧客は50ドルの価値を得る
  • AIの価格 = 10-20ドル/時でも「格安」

この転換が起これば、AI企業の収益性は劇的に向上します。


大モデル vs 小モデル論争

god models(超大規模モデル)の役割

Marcは「god models(超大規模モデル)」という言葉を使いました。これはGPT-4、Claude 3、Gemini Ultra等の最先端モデルを指します。

god modelsの特徴:

  • 常に最先端性能
  • 膨大な計算リソース(クラウドのみ)
  • 高コスト(API価格も高い)
  • クローズドソースが多い

6-12ヶ月で小モデルが追いつくパターン

しかし、Marcが指摘する重要なパターンがあります。

「6-12ヶ月で小モデルが大モデルに追いつく」

  • GPT-4登場(2023年3月) → 1年後にLlama 3がほぼ同等性能
  • Claude 3 Opus(2024年3月) → 6ヶ月後にGemini 1.5 Proが同等
  • GPT-5級推論(2024年末) → 2025年初頭にKimiが同等性能をMacBookで実現
大モデル vs 小モデル比較大モデル vs 小モデル比較

中国Kimi/DeepSeekの衝撃

Marcが最も驚いたのは、中国DeepSeek社の「Kimi」です。

“

"There's this Chinese company... the new version of Kimmy is a reasoning model that is basically a replication of the reasoning capabilities of GPT-5... you can run it on one MacBook or two MacBooks."

「中国企業があって...Kimiの新バージョンは推論モデルで、基本的にGPT-5の推論能力を再現しています...MacBook 1台か2台で動かせます。」

— Marc Andreessen

Kimiの衝撃:

  • GPT-5レベルの推論能力(Chain-of-Thought等)
  • MacBook 1-2台で実行可能
  • DeepSeekは12ヶ月未満でOpenAI/Anthropicレベルに到達

これは「小モデル化」の速度が予想以上に速いことを示しています。

コンピュータ業界の歴史との類似

Marcはコンピュータ業界の歴史と類似していると指摘しました。

歴史的パターン:

  1. スーパーコンピュータ時代(1960-1980年代): 巨大で高価、研究機関のみ
  2. メインフレーム時代(1970-1990年代): 大企業が所有
  3. PC時代(1980-2000年代): 個人が所有
  4. スマホ時代(2000年代-現在): ポケットに入るコンピュータ
  5. 組み込みシステム時代(現在): あらゆるデバイスに埋め込み

AI業界も同じパターンを辿る可能性が高いとMarcは見ています。

AI業界のパターン:

  1. god models(現在): クラウドのみ、高コスト
  2. 小モデル(6-12ヶ月後): MacBook、スマホで実行可能
  3. エッジAI(2-3年後): IoTデバイス、組み込みシステムに搭載

オープンソース vs クローズドソース

まだ決着していない戦い

Marcは「オープンソース vs クローズドソース」の論争について、「まだ決着していない」と明言しました。

クローズドソース陣営:

  • OpenAI(GPT-4、GPT-5)
  • Anthropic(Claude 3、Claude 4)
  • Google(Gemini Ultra)

オープンソース陣営:

  • Meta(Llama 3、Llama 4)
  • DeepSeek(中国)
  • Mistral(フランス)
  • Alibaba(Qwen)

オープンソースの利点(教育・知識拡散)

Marcはオープンソースの利点を3つ挙げました。

  1. 教育: 学生・研究者が最先端モデルで学べる
  2. 知識拡散: 世界中の開発者が技術を理解・改良できる
  3. 新規参入促進: スタートアップが低コストで参入できる

中国がオープンソースモデル(DeepSeek、Kimi、Qwen等)を積極的にリリースしているのは、この戦略的メリットを理解しているからです。

クローズドソースの利点(最先端性能)

一方、クローズドソースの利点は:

  1. 常に最先端: 研究開発投資を回収できるため、最先端を維持
  2. セキュリティ: モデルの内部構造を秘匿できる
  3. ビジネスモデル: API課金で安定収益

両方が共存する未来

Marcは「両方が共存する未来」を予測しています。

共存のシナリオ:

  • クローズドソース: 常に最先端を走る「god models」として存続
  • オープンソース: 6-12ヶ月遅れで追いつき、普及価格帯を担う

これはWindowsとLinuxの関係に似ています。Windowsは常に最先端のUXを提供し、Linuxは安定性と低コストで普及しました。


中国との競争

事実上「米国 vs 中国」の二強

Marcは明確に述べました。

AI開発は事実上「米国 vs 中国」の二強競争

欧州、日本、インド等は技術的に遅れており、実質的に米中の競争です。

中国主要AI企業(3-6社)

中国の主要AI企業は以下の3-6社です。

企業名主要プロダクト親会社/独立
DeepSeekKimi(推論モデル)独立
AlibabaQwen(オープンソース)Alibaba
TencentHunyuanTencent
BaiduErnieBaidu
ByteDanceDoubaoByteDance
MoonshotKimi(別のKimi)独立

DeepSeekの急速な成長(12ヶ月でOpenAIレベル)

Marcが特に驚いたのは、DeepSeekの成長速度です。

DeepSeekの実績:

  • 設立から12ヶ月未満でOpenAI/Anthropicレベルに到達
  • GPT-5級の推論能力をMacBook 1-2台で実現
  • オープンソースで公開

「トリリオンダラー級の質問が証明されれば、追いつくのは容易」というMarcの指摘の好例です。

中国の存在が米国規制を抑制

興味深いのは、Marcが「中国の存在が米国の規制過剰を抑制する健全な圧力として機能している」と評価している点です。

どういうことか?

  • 米国が過度な規制を課す → 中国が技術的にリード → 米国の国家安全保障リスク
  • 米国政策立案者は「中国に負けられない」と認識
  • 結果として、連邦レベルでの規制は緩やかに

中国という強力な競合の存在が、皮肉にも米国のイノベーションを守っているのです。


規制問題:連邦 vs 州レベルの混乱

連邦レベル:中国競争意識から規制リスク低下

Marcは「連邦レベルでのAI規制リスクは低下している」と分析しました。

理由:

  • トランプ政権、バイデン政権ともに中国競争を最優先
  • 「AIで中国に負ける = 国家安全保障リスク」という認識が定着
  • 過度な規制は米国の競争力を削ぐため、慎重

州レベル:1200以上の法案提出

一方、州レベルでは混乱が広がっています。

驚愕の事実:

  • 米国50州で1200以上のAI関連法案が提出中
  • 共和党・民主党の両方が提出(党派を超えた混乱)
  • 州ごとに規制内容がバラバラ

これはAI企業にとって悪夢です。50州すべてに対応するコストは膨大です。

カリフォルニア州SB1047の危険性

Marcが最も警戒したのは、カリフォルニア州のSB1047法案です。

SB1047の危険性:

  • EU AI Actを模倣
  • オープンソース開発者に下流責任を課す
  • 開発者が予見できない用途での損害まで責任を負う

具体例:

  • あるエンジニアがオープンソースAIライブラリを公開
  • 第三者がそれを使って犯罪行為
  • 元の開発者が訴えられる

これは「ナイフを作ったメーカーが殺人事件の責任を負う」に等しいと、Marcは批判しました。

幸いSB1047は知事の拒否権で回避されましたが、コロラド州でも同様の法規制が提出され、現在撤回が検討されています。

オープンソース開発者への下流責任問題

この「下流責任」問題は、オープンソースコミュニティに壊滅的打撃を与えます。

下流責任とは?

開発者が予見できない、第三者の使用方法に対しても責任を負わされること。

影響:

  • オープンソース開発者がリスクを恐れて公開を控える
  • イノベーションの停滞
  • クローズドソース企業のみが生き残る

Marcは「これは本質的にオープンソース開発を違法化する試み」と強く批判しました。


AIの価格崩壊とムーアの法則

AIコストはムーアの法則より速く下落

Marcは重要な指摘をしました。

“

"The price of AI is falling much faster than Moore's law. All of the inputs into AI on a per-unit basis, the costs are collapsing."

「AIの価格はムーアの法則よりもはるかに速く下落しています。AI投入要素の単位コストは崩壊しつつあります。」

— Marc Andreessen

ムーアの法則とは?

  • 半導体の集積度が18-24ヶ月で2倍になる
  • つまり、同じ性能のチップが2年で半額になる
  • 過去50年間、この法則は概ね正しかった

AIはそれより速い:

  • GPT-3 API価格(2020年) → GPT-4 API価格(2023年)で10分の1以下
  • 同等性能のモデルが6-12ヶ月で半額に
  • オープンソース化により、実質ゼロコストに

単位コストの崩壊

具体的なコスト構造を見ると:

AIの主要コスト:

  1. 計算コスト: GPUレンタル、電力
  2. データコスト: 訓練データの収集・クリーニング
  3. 人件費: 研究者・エンジニア

このうち、計算コストは急速に低下中です。

計算コストの推移:

  • 2020年: GPT-3訓練コスト = 約1,200万ドル
  • 2023年: GPT-4訓練コスト = 約1億ドル(性能100倍)
  • 2025年: 同等性能モデルの訓練コスト = 約100万ドル(オープンソース・効率化)

5年後のAIアクセス環境

Marcは「5年後にはAIチップは安価で豊富に供給される」と予測しました。

5年後の世界:

  • AIチップはスマホ・ノートPCに標準搭載
  • クラウドAPIも1トークン = 0.0001ドル以下
  • オープンソースモデルでローカル実行が主流に

つまり、AI利用コストは実質ゼロに近づくのです。


AIチップ競争:Nvidia独占から供給過剰へ

現在のNvidia独占状態

現在、AIチップ市場はNvidiaが独占しています。

Nvidiaのシェア:

  • データセンターGPU市場で約80-90%
  • H100、A100等のGPUが事実上の標準
  • 供給不足が続き、高価格を維持

AMD、ハイパースケーラー自社開発、中国勢

しかし、競合が急速に参入中です。

主要競合:

企業プロダクト戦略
AMDMI300シリーズNvidia対抗GPU
GoogleTPU(Tensor Processing Unit)自社AI専用チップ
AWSTrainium、Inferentia自社AI専用チップ
MicrosoftMaia自社AI専用チップ
HuaweiAscend(昇騰)中国国産GPU
多数のスタートアップGroq、Cerebras等専用AI加速チップ
AIチップ競争の構図AIチップ競争の構図

不足と供給過剰の歴史的パターン

Marcは「歴史的に、不足は供給過剰を生み、供給過剰は不足を生む」と指摘しました。

歴史的パターン:

  1. DRAMバブル(1980年代): 不足 → 大量参入 → 供給過剰 → 価格崩壊
  2. ハードディスクバブル(1990年代): 同様のパターン
  3. スマホバブル(2000年代): 同様のパターン

AIチップも同じ道を辿る:

  • 現在: Nvidia独占、供給不足、高価格
  • 2-3年後: 多数の競合参入、供給増加
  • 5年後: 供給過剰、価格崩壊

GPUは偶然の適合、専用AI設計チップの台頭

Marcは重要な指摘をしました。

GPUは偶然AIに適していただけ

  • GPUは元々「グラフィック処理」用に設計
  • たまたま並列計算が得意だったため、AI訓練に使われた
  • しかし「AI専用設計」ではない

専用AI設計チップが台頭中:

  • Google TPU: Transformer専用設計
  • Groq LPU: 推論専用、超低レイテンシ
  • Cerebras: ウェハスケール、超並列

これらは「AI専用設計」のため、GPUより10-100倍効率的です。


AIアプリケーション企業の進化

「GPTラッパー」批判の真実

AI業界では「GPTラッパー」という批判がありました。

GPTラッパーとは?

OpenAI APIを呼び出すだけのアプリ。技術的に浅く、差別化困難。

しかし、Marcはこの批判を否定しました。

“

"I'm very skeptical that the form and shape of the products that people are using today is what they're going to be using in 5 or 10 years. I think things are going to get much more sophisticated from here."

「今日人々が使っている製品の形や姿が、5年後や10年後に使われているものと同じだとは、私は非常に懐疑的です。ここからさらに洗練されていくと思います。」

— Marc Andreessen

複数モデル併用(最終的に50-100モデル)

実際には、AI企業は急速に進化しています。

進化のパターン:

  1. 初期(2023年): OpenAI API単独使用
  2. 現在(2025年): 複数モデル併用(OpenAI、Anthropic、Google等)
  3. 近未来(2026年): 50-100モデルを用途別に使い分け

なぜ50-100モデル?

  • 推論用: Claude 3.5 Sonnet
  • コーディング用: Cursor専用モデル
  • データ分析用: Llama 3
  • 画像生成用: DALL-E 3
  • 音声認識用: Whisper
  • ...(用途別に最適モデルを選択)

自社モデル開発への後方統合

さらに、AI企業は「自社モデル開発」へ後方統合しています。

後方統合とは?

外部API依存から脱却し、自社でモデルを訓練・運用すること。

理由:

  • コスト削減(API料金が不要)
  • レイテンシ改善(自社サーバーで実行)
  • カスタマイズ(ドメイン特化の微調整)
  • 競争優位性(独自技術)

Cursor等の代表例

Cursorは「GPTラッパー批判」を覆す代表例です。

Cursorの進化:

  • 初期: OpenAI API使用
  • 現在: 自社モデル開発+複数モデル併用
  • コーディング特化の独自AI構築
  • GitHub Copilotを上回る性能

つまり、当初「GPTラッパー」と批判された企業が、深い技術企業に進化しているのです。


VC戦略:ポートフォリオアプローチの強み

企業は単一戦略、VCは複数戦略に同時投資

Marcは、VC業界の独自の強みを語りました。

“

"When a company is confronted with fundamentally open strategic or economic questions, it's often a big problem. Companies need to answer these questions and if they get the answers wrong, they're really in trouble. Venture, we can bet on multiple strategies at the same time."

「企業が根本的にオープンな戦略的・経済的問題に直面すると、それは大きな問題になることが多い。企業はこれらの質問に答える必要があり、間違った答えを出すと本当に困ったことになる。ベンチャーキャピタルは、複数の戦略に同時に賭けることができます。」

— Marc Andreessen

企業の制約:

  • 単一戦略に賭けざるを得ない
  • 戦略を間違えれば倒産
  • リソースが限られる

VCの強み:

  • 複数の戦略に同時投資可能
  • 一部が失敗しても、他が成功すればOK
  • リスク分散

a16zの投資領域(全象限カバー)

a16zは「全象限に投資」するアプローチを取っています。

AI企業の4象限マトリクスAI企業の4象限マトリクス

a16zの投資領域:

  • 基盤モデル × 大モデル: OpenAI、Anthropic
  • 基盤モデル × 小モデル: DeepSeek、Mistral
  • アプリケーション × 大モデル: Cursor、Harvey(法務AI)
  • アプリケーション × 小モデル: エッジAIスタートアップ

矛盾する戦略でも並行推進

興味深いのは、a16zが「矛盾する戦略」にも同時投資している点です。

矛盾の例:

  • クローズドソース(OpenAI)とオープンソース(Mistral)の両方に投資
  • 大モデル(Anthropic)と小モデル(エッジAI)の両方に投資
  • usage-based(インフラ)とvalue-based(アプリ)の両方に投資

企業は「どちらか」を選ばなければなりませんが、VCは「両方」に賭けられるのです。


社会の受容:世論調査 vs 実際の行動

調査では「パニック、雇用喪失の恐怖」

Marcは面白い観察をしました。

“

"If you run a survey or a poll of what American voters think about AI, they're all in a total panic. 'Oh my god, this is terrible. It's going to kill all the jobs.'"

「アメリカの有権者がAIについてどう思っているかを調査すると、全員が完全にパニック状態です。『なんてことだ、これはひどい。すべての仕事を奪う』と。」

— Marc Andreessen

世論調査の結果:

  • 「AIは危険」
  • 「雇用を奪う」
  • 「規制すべき」
  • 「パニック状態」

revealed preferences(実際は全員使用中)

しかし、実際の行動(revealed preferences)は正反対です。

revealed preferencesとは?

経済学用語で「顕示選好」。人々が口で言うこと(stated preferences)ではなく、実際の行動から明らかになる真の選好。

実際の行動:

  • ChatGPT大量使用
  • 恋人との喧嘩をAIに相談
  • 皮膚病の診断をAIに依頼
  • 仕事の報告書をAIに作成させる
  • 全員が日常的に使用中
世論調査 vs 実際の行動世論調査 vs 実際の行動

日常生活への浸透例

Marcが挙げた具体例:

消費者の使い方:

  • 恋愛相談: 「彼女と喧嘩した、どうすればいい?」をChatGPTに相談
  • 医療診断: 「この皮膚の発疹は何?」をAIに質問
  • 教育: 子供の宿題をAIと一緒に解く
  • エンタメ: AIと会話を楽しむ

ビジネスの使い方:

  • 文書作成: 報告書、メール、プレゼン資料
  • コーディング: GitHub Copilot、Cursor
  • データ分析: SQL生成、レポート作成
  • 顧客対応: チャットボット、問い合わせ対応

歴史的な新技術恐怖パターン

Marcは「新技術への恐怖は歴史的に繰り返されてきた」と指摘しました。

過去の例:

技術恐怖の内容実際の結果
印刷機(1450年)「知識の独占が崩れる」識字率向上、ルネサンス
自動織機(1800年代)「織工の雇用が消滅」ラッダイト運動、しかし新産業が創出
コンピュータ(1960年代)「失業率50%」Triple Revolution Committee、杞憂に終わる
インターネット(1990年代)「既存産業が壊滅」新産業創出、雇用増加

AI恐怖も、歴史的パターンの繰り返しに過ぎないとMarcは見ています。


欧州の自滅:EU AI Act

EU AI Actが開発を事実上停止

Marcは欧州のAI規制を痛烈に批判しました。

EU AI Actとは?

2024年に施行された、世界初の包括的AI規制法。

規制内容:

  • AIシステムをリスクレベル別に分類
  • 高リスクAIに厳格な規制
  • 違反時の罰金は全世界売上の6%
  • オープンソースAIにも適用

結果:

  • 欧州でのAI開発が事実上停止
  • Apple、MetaすらEUで最先端AI機能をリリースせず
  • スタートアップが欧州から米国・アジアへ流出

Apple、Metaも欧州でリリース控え

具体的な影響:

Appleの対応:

  • Apple Intelligence(AI機能)を欧州でリリース延期
  • EU規制リスクを回避

Metaの対応:

  • Llama 3の一部機能を欧州で制限
  • EU規制対応コストを嫌う

スタートアップの対応:

  • Mistral(フランス)ですら米国に拠点移転を検討

「規制でリード」する姿勢への批判

Marcは欧州の姿勢を「規制でリードする」と皮肉りました。

欧州の論理:

  • イノベーションで米中に勝てない
  • ならば「規制のモデル」として世界をリードする
  • GDPR(個人情報保護規則)と同じ戦略

Marcの批判:

  • これは「負け犬の戦略」
  • イノベーションを殺すだけ
  • 欧州の競争力をさらに低下させる

Mario Draghi報告書と見直し機運

しかし、欧州内部でも見直し機運が高まっています。

Mario Draghi報告書(2024年9月):

元ECB総裁Mario Draghiが欧州の競争力について報告書を発表。

主要指摘:

  • 欧州は過度な規制でイノベーションを阻害
  • 米中との技術格差が拡大中
  • AI規制の見直しが必要

この報告書を受けて、EU内部でもAI Act見直しの議論が始まっています。


a16zの組織再編:AI特化体制

2年前のAI中心再編

Marcは「a16zは2年前にAI中心に組織再編した」と明かしました。

再編内容:

  • AI専門チームの拡大
  • 全投資判断でAIインパクトを評価
  • AD(American Dynamism)部門設立

American Dynamism部門とは?

国家安全保障、防衛、インフラ等の「国家的に重要な領域」に投資する部門。AI、宇宙、サイバーセキュリティ等が対象。

AI波に乗ることはVC生存戦略

Marcは「AI波に乗ることはVC業界の生存戦略」と強調しました。

歴史から学ぶ波の重要性:

  • 1990年代: インターネット波に乗れなかったVCは消滅
  • 2000年代: モバイル波に乗れなかったVCは衰退
  • 2010年代: クラウド・SaaS波に乗れなかったVCは苦戦

成功例:

  • Kleiner Perkins: ハードウェア → インターネット → モバイルと波を渡った
  • Sequoia: インターネット → モバイル → クラウド → AIと波を渡る

失敗例:

  • 著名VCの多くが暗号通貨波を無視 → 新興VCに市場シェアを奪われた

a16zは「AI波を絶対に逃さない」と決意しています。


よくある質問(FAQ)

Q1. AI企業の収益成長はどのくらい速い?

Marc Andreessenによると、現在のAI企業の成長は「前例のない離陸率」です。実顧客収益が銀行口座に入金される速度が過去最速。消費者向けは50億人のモバイルユーザーに即座にリーチ可能で、企業向けはビジネス価値(顧客サービス向上、アップセル、チャーン削減等)が直接的に測定可能です。

従来の技術革命(インターネット、モバイル等)と比較しても、収益化までの時間が圧倒的に短いのが特徴です。

Q2. GPTラッパーは本当に価値がない?

これは誤解です。当初「GPTラッパー」と批判されたAI企業も、実際には急速に進化しています。

進化の例:

  • 50-100の複数モデルを用途別に併用
  • 自社モデル開発への後方統合
  • ドメイン特化の独自AI構築

Cursor(AIコーディングツール)等が代表例で、当初はOpenAI API依存でしたが、現在は自社モデル開発+複数モデル併用で、GitHub Copilotを上回る性能を実現しています。つまり、深い技術企業に進化しているのです。

Q3. AIの価格はムーアの法則より速く下がる?

はい。Marc Andreessenは「AIの価格はムーアの法則よりもはるかに速く下落している。AI投入要素の単位コストは崩壊しつつある」と指摘しています。

具体例:

  • GPT-3 API価格(2020年) → GPT-4 API価格(2023年)で10分の1以下
  • 同等性能のモデルが6-12ヶ月で半額に
  • オープンソース化により、実質ゼロコストに

5年後にはAIチップは安価で豊富に供給され、AI利用コストは実質ゼロに近づくとMarcは予測しています。

Q4. 中国のDeepSeek/Kimiはどれくらいすごい?

KimiはGPT-5レベルの推論能力をMacBook 1-2台で実現しています。DeepSeekは12ヶ月未満でOpenAI/Anthropicレベルに到達しました。

中国は3-6社の主要AI企業(DeepSeek、Qwen/Alibaba、Kimi/Moonshot、Tencent、Baidu、ByteDance)を擁し、急速にキャッチアップ中です。

Marcは「トリリオンダラー級の質問が証明されれば、追いつくのは容易」と指摘しており、DeepSeek/Kimiはその好例です。AI市場は「最初の証明」には膨大な投資が必要ですが、証明後は模倣が容易なのです。

Q5. カリフォルニア州SB1047はなぜ危険だった?

SB1047はEU AI Actを模倣し、オープンソース開発者に下流責任を課す内容でした。

具体的には:

  • 開発者が予見できない用途での損害まで責任を負う
  • あるエンジニアがオープンソースAIライブラリを公開 → 第三者がそれを使って犯罪行為 → 元の開発者が訴えられる

これは「ナイフを作ったメーカーが殺人事件の責任を負う」に等しく、オープンソースコミュニティに壊滅的打撃を与える内容でした。幸い知事の拒否権で回避されましたが、イノベーションを阻害する危険な法案だったとMarcは批判しています。

Q6. AIチップ不足はいつまで続く?

5年後には供給過剰へ転換する可能性が高いです。

理由:

  • AMD、ハイパースケーラー自社開発(Google TPU、AWS Trainium等)、中国勢(Huawei Ascend等)、多数のスタートアップが参入中
  • 専用AI設計チップ(GPUは偶然の適合、専用設計が本命)が台頭中
  • 歴史的に「不足は供給過剰を生み、供給過剰は不足を生む」パターン

DRAMバブル、ハードディスクバブル、スマホバブル等、過去の半導体業界は同じパターンを繰り返してきました。AIチップも同じ道を辿るとMarcは予測しています。

Q7. AIは本当に雇用を奪う?

世論調査では「パニック、雇用喪失の恐怖」ですが、実際の行動(revealed preferences)では全員がAI使用中です。

具体例:

  • ChatGPT大量使用
  • 恋愛相談、医療診断、仕事支援
  • 日常生活に急速に浸透

歴史的に新技術への恐怖は繰り返されてきました(印刷機、自動織機、コンピュータ、インターネット等)。しかし実際には、新技術は新産業を創出し、雇用は増加してきました。AI恐怖も、歴史的パターンの繰り返しに過ぎないとMarcは見ています。

Q8. revealed preferencesとは何?

経済学用語で「顕示選好」のこと。人々が口で言うこと(stated preferences)ではなく、実際の行動から明らかになる真の選好を指します。

AI文脈での意味:

  • 世論調査(stated preferences): 「AIは危険、雇用を奪う、規制すべき」
  • 実際の行動(revealed preferences): 「全員がChatGPT使用中」

このギャップが示すのは、人々は「建前では反対」だが「本音では受容している」ということです。Marcはこのギャップに注目し、社会のAI受容は世論調査よりも進んでいると分析しています。


まとめ:AI革命はまだ序盤、これからが本番

主要ポイント

  1. 規模: 人生最大の技術革命、マイクロプロセッサ・蒸気機関・電気に匹敵
  2. 現在地: ChatGPT登場から3年、80年の研究期間から見ればまだ序盤
  3. 成長率: 前例のない速度で実顧客収益が成長中
  4. 未解決問題: トリリオンダラー級の「質問」が山積、証明されれば追いつくのは容易
  5. ビジネスモデル: usage-based(インフラ)vs value-based(アプリ)の実験中
  6. 大モデルvs小モデル: 6-12ヶ月で小モデルが追いつくパターン、中国Kimiの衝撃
  7. 競争: 事実上の米中二強、中国の存在が米国規制を抑制
  8. 規制: 連邦レベルは緩和、州レベルは1200法案で混乱
  9. コスト: AIの価格はムーアの法則より速く下落
  10. 社会受容: 世論調査ではパニックだが、実際は全員使用中

ネクサフローの視点

Marc Andreessenが指摘した「usage-based vs value-based pricing」の議論は、日本企業にとっても重要です。

日本企業が考えるべきこと:

  • AI導入時、従量課金(usage-based)と価値ベース(value-based)のどちらを選ぶか
  • 人間の労働価値(医師、弁護士、エンジニア等)を基準にした価格設定の実験
  • オープンソースモデル(DeepSeek、Kimi等)の積極活用

ネクサフローでは、AIプライシング設計と価値測定の支援を行っています。

次のステップ

本記事を読んで、次のアクションを検討してください。

  1. 元動画を視聴: 本記事では紹介しきれなかった細かいニュアンスも多数
  2. DeepSeek/Kimiを試す: 中国の小モデルがどれだけ進化したか体感
  3. 自社のAI価格戦略を見直す: usage vs valueの選択は適切か
  4. 規制動向を追う: 日本でも同様の州レベル混乱が起こる可能性

参考リソース

元動画

  • Marc Andreessen AI AMA 2025(YouTube) - 約1時間

関連リソース

  • EU AI Act 概要
  • Cursor(AIコーディングツール)
  • DeepSeek(中国AI企業)
  • a16z公式サイト

本記事はネクサフローのAI研究シリーズの一部です。

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目次

  • この記事でわかること
  • 基本情報
  • Marc Andreessenとは?
  • Netscape創業者からa16z共同創業者へ
  • AI時代の代表的投資家
  • AI革命の規模と現在地
  • 「人生で最大の技術革命」
  • ChatGPT登場から3年、まだ序盤
  • 前例のない収益成長率
  • トリリオンダラー級の未解決問題
  • 「答えではなく、質問」の意味
  • 証明されれば参入障壁は低い
  • 主要な未解決問題リスト
  • AIビジネスモデル論争:usage-based vs value-based pricing
  • インフラ層の従量課金モデル
  • アプリケーション層の価値ベース価格設定
  • 月額200-300ドルの高価格帯実験
  • 人間の労働価値を基準にした価格設定
  • 大モデル vs 小モデル論争
  • god models(超大規模モデル)の役割
  • 6-12ヶ月で小モデルが追いつくパターン
  • 中国Kimi/DeepSeekの衝撃
  • コンピュータ業界の歴史との類似
  • オープンソース vs クローズドソース
  • まだ決着していない戦い
  • オープンソースの利点(教育・知識拡散)
  • クローズドソースの利点(最先端性能)
  • 両方が共存する未来
  • 中国との競争
  • 事実上「米国 vs 中国」の二強
  • 中国主要AI企業(3-6社)
  • DeepSeekの急速な成長(12ヶ月でOpenAIレベル)
  • 中国の存在が米国規制を抑制
  • 規制問題:連邦 vs 州レベルの混乱
  • 連邦レベル:中国競争意識から規制リスク低下
  • 州レベル:1200以上の法案提出
  • カリフォルニア州SB1047の危険性
  • オープンソース開発者への下流責任問題
  • AIの価格崩壊とムーアの法則
  • AIコストはムーアの法則より速く下落
  • 単位コストの崩壊
  • 5年後のAIアクセス環境
  • AIチップ競争:Nvidia独占から供給過剰へ
  • 現在のNvidia独占状態
  • AMD、ハイパースケーラー自社開発、中国勢
  • 不足と供給過剰の歴史的パターン
  • GPUは偶然の適合、専用AI設計チップの台頭
  • AIアプリケーション企業の進化
  • 「GPTラッパー」批判の真実
  • 複数モデル併用(最終的に50-100モデル)
  • 自社モデル開発への後方統合
  • Cursor等の代表例
  • VC戦略:ポートフォリオアプローチの強み
  • 企業は単一戦略、VCは複数戦略に同時投資
  • a16zの投資領域(全象限カバー)
  • 矛盾する戦略でも並行推進
  • 社会の受容:世論調査 vs 実際の行動
  • 調査では「パニック、雇用喪失の恐怖」
  • revealed preferences(実際は全員使用中)
  • 日常生活への浸透例
  • 歴史的な新技術恐怖パターン
  • 欧州の自滅:EU AI Act
  • EU AI Actが開発を事実上停止
  • Apple、Metaも欧州でリリース控え
  • 「規制でリード」する姿勢への批判
  • Mario Draghi報告書と見直し機運
  • a16zの組織再編:AI特化体制
  • 2年前のAI中心再編
  • AI波に乗ることはVC生存戦略
  • よくある質問(FAQ)
  • Q1. AI企業の収益成長はどのくらい速い?
  • Q2. GPTラッパーは本当に価値がない?
  • Q3. AIの価格はムーアの法則より速く下がる?
  • Q4. 中国のDeepSeek/Kimiはどれくらいすごい?
  • Q5. カリフォルニア州SB1047はなぜ危険だった?
  • Q6. AIチップ不足はいつまで続く?
  • Q7. AIは本当に雇用を奪う?
  • Q8. revealed preferencesとは何?
  • まとめ:AI革命はまだ序盤、これからが本番
  • 主要ポイント
  • ネクサフローの視点
  • 次のステップ
  • 参考リソース
  • 元動画
  • 関連リソース

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